8.お客が空から降ってきた
投稿日 : 2023.03.23
こんなこともあった。その日は雨だった。水槽にも少し雨水が入っている。
少しやんだ。
気になるので見てみる。なんだか水の底が赤みを帯びている。
これまでそんなことはなかった。
顕微鏡の出番。
なんだ、これ?
動物か?植物か? はたまたウイルスか、そんなものは絶対見えるはずはない。
検索、画像検索。似たものはないか?
また雨が降りそうだ。容器をあちらこちらに置いてみよう。
他の場所にも出現か? ちょっと嫌な気分。雨が止んだ。容器を回収。顕微鏡。
いる、いるぞ。少し緑がかっている。
検索。あったぞ、これかも。
「ヘマトコックス(Haematococcus)」、なになに。
こんなことが書かれている。
『Haematococcusは、Haematococcaceae科に属する淡水の植物の一種。強い抗酸化作用を持つアスタキサンチンを多く含み養殖や化粧品に利用される。
アスタキサンチンは休眠細胞に多く存在するが、環境条件が通常の細胞増殖に不利になると(明るい光、高い塩分濃度、栄養素不足)生成されて急速に蓄積し、アスタキサンチンによって赤くなる』
ひどく西の風が強い。
どこかで養殖? いや生産している農場?工場?から飛んできたのか。黄砂に乗ってはるばるやって来たのか?
花粉が飛ぶのを観測している装置には、きっとこれも見つかっているのだろうな。鼻汁を顕微鏡で見る気はしないけど。
コメント