3.入浴について

投稿日 : 2024.10.15


臍帯が取れたのちに初めて湯に入ることを初湯(産湯)といいます。

その湯は金気がなく清潔な水を使い、温度は摂氏35度から38~39度ぐらい、つまり手や腕を入れてちょうどいい程度が適当です。寒いときには手先がとても冷えて感覚が無くなるものです。そのようなときは手先では適当に思えても熱い湯につけてしまうとこがあるので、腕を入れて湯をかき混ぜるのがよろしい。

たらいの中には清潔で大きい布を入れ、そこに赤ちゃんを入れて、柔らかい布や海綿を使って体に着いた汚れを注意深く洗い落とします。そのとき、オリーブ油やワセリンを使ってもかまいません。

気を付けるべきことは、顔や目や口などはきれいな湯を別の容器にいれて、その湯で洗わなくてはなりません。また目は硝酸銀水を落とした硼酸水で洗うのがよろしい。これは分娩後数日ごろにたびたび起こる膿漏性結膜炎という恐ろしい病気を予防するためです。

さて、湯から取り出してからは暖かな布でよく湯を拭い、暖かな産着を着せて布団に寝かします。寒い時期では必ず湯たんぽを入れなければなりません。

産湯の後は毎日入浴させて、その後は隔日にします。

赤ちゃんの頭はよく油垢が出ますが、もし黒い垢のようなものができたら、入浴前にオリーブ油を塗ってぬぐい取る必要があります。もし取れにくい場合は次の入浴時に取り除くようにして、手荒く無理にとらないように。

入浴時間は6,7分より長くならないようにし、部屋は風が入らないようにして温かくすることです。特に冬場は注意しないとすぐに鼻かぜを引きますのでこまります。

入浴時には身体をよく観察して、できものやただれがないか注意してください。またもし熱があるときや風邪をひいているときには、入浴はかならず見合わせるべきです。

赤ちゃんを風呂場まで連れていくのはよくないのですが、これは家屋の状況で仕方がないことでしょう。