12.新生児や小児の体重や身長について
投稿日 : 2024.10.15
子供の体重を知ることは非常に重要です。
わが国ではまだ基準を示す統計表が残念ながらありませんので、ここではヨーロッパ人のデータを示して成長にともなう体重の増え方を紹介します。
新生児の体重は最初、平均として男子は3150g、女子は3000gで、3日から4日の間に220から330g減少します。(これは胎便や小便、また乳がまだ身に付かないからです)
その後は増えていき、生後10日で最初の体重にもどり、その後は毎日増えていきます。増加量は、一か月間では毎日27g、次の一か月間では30g、その後、一か月毎に、26g、26g、19g、16g、14g、12g、11g、9g、7g、そして12か月目では6gの増加となります。
そうして、満一歳での体重は9100から9450gとなって、分娩時の体重の3倍ぐらいになります。
つまり、各月の体重は次のようになります。4000g(1か月)、4700g(2か月)、5350g(3か月)、5950g(4か月)、6500g(5か月)、7000g(6か月)、7450g(7か月)、7850g(8か月)、8200g(9か月)、8500g(10か月)、8750g(11か月)、9000g(満一歳)
その後の体重は次のように変化して、11歳ぐらいからの思春期が始まる時期には急激に増えます。11,34Kg(満2歳)、12.47Kg(満3歳)、14.23Kg(満4歳)、15.77Kg(満5歳)、17.24Kg(満6歳)、19.10Kg(満7歳)、20.76Kg(満8歳)、22.65Kg(満9歳)、24.52Kg(満10歳)、27.10Kg(満11歳)、29.82Kg(満12歳)、34.38Kg(満13歳)、38.67Kg(満14歳)、43.62Kg(満15歳)
この値は標準の体重で、誰でもがそうなるものではなく、日本人の場合はこれよりやや少ないものです。ただ、この表に比べて著しく少ない場合は、その子の発育が悪いので、何らかの病気にかかっていると考えられます。
日本での標準の体重表がまだありませんが、これまでの調査では新生児の体重、身長、頭周りの長さ、胸囲はおよそ次の通りです。
体重:男子2884g、女子2797g
身長:男子48.8cm、女子48.1cm
頭周り:32.61cm、
胸囲:31.01cm
欧米人の場合
体重:男子3150g、女子3000g
身長:男子50cm、女子49cm
頭周り:34~35cm
胸囲:33~35cm
このように日本人の場合は男子女子共に欧米人より体重は軽く、それに伴ってほかの量も少なくなります。6歳から15歳での学童の体重を、学校衛生主事の三島氏による学校衛生取り調べ復命書の摘要にをみると日本と欧米との違いは次の表のようになっています。(*省略)このように日本人は欧米人より小さいのは残念ですが、昔は日本人も大きかったのは確かなので、運動について注意すれば大きくなれないというわけはありません。相撲取りも初めから大きいのではなく、体を鍛えたから大きく力も強くなったのです。
わが国でも体育をおろそかにすればきっと未来は小人の国になるでしょう。最近は学校でも運動を重んじて少しずつ体育会などがおこなれるようになったのは結構なことです。
父母は子供の身体と動の重要性を忘れないようにしましょう。小児の体重を測定することは必要で、歯の生えるときや、離乳時に、また病気の時には体重が増えなかったり減ったりするものです。
体重な目分量では不正確で、目でわかるときはすでに大きな故障が体内にあるものです。また肥えたと見えても計ってみると減っている場合もあります。
健康な子供も時々は体重を測って発育の様子をみるのは大切です。
新生児の体重は、生後7日間は毎日決まった時刻に、その後は8日ごとに、7か月以上の子には10日ごとに測ります。小児となれば10 日毎とか2 週間ごとに測ります。
しかし、体重が増えたといっても必ずその子が健康とは限らず、十分な体重でも病気を持っている場合があります。
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