35.学校病
投稿日 : 2024.10.17
学校病とは就学小児によく起きる病気で、就学前の子には少ないものです。近眼、脊椎側弯、消化不良、貧血、筋肉薄弱、頭痛、鼻血、脳神経衰弱などです。
1)近眼
原因はいろいろあるでしょうが、読書や筆記を永く続けたり、印刷が明瞭でない書物を読んだり、部屋が暗かったり、頭を前に曲げて読書や筆記をしたりするとなります。気をつけましょう。
2)脊椎側弯
これは背骨が曲がることです。小児の骨は柔らかい上、発育途中ですから、身体を曲げて筆記をしますと自然に背骨が曲がって、内臓を損ない、一生治せなくなります。
これは女子に多いもので、普段から身体を曲げる癖のある子には、身体に合わない机を使わさないようにしましょう。
3)頭痛
頭痛は脳の充血によるもので、脳を使いすぎたり、頭を前に倒したり、首を圧迫したり、また息を浅くするために起きます。
また、部屋の温度が高すぎたり、部屋の空気が悪かったり、喉や鼻に病気があると起きます。ですから、よく気を付けて原因を取り除く必要があります。
4)鼻血
これも頭痛と同じような原因で起きます。
5)脳神経衰弱
これは神経過敏、思考力の低下、記憶力の減退が起きるもので、多くは小学高学年の子に起きます。
この原因は、神経を使うことが早すぎたり、使い過ぎたり、不規則に使うためです。
入学を早くさせたり、身体が十分発達していないのに入学させたりするのはとてもよくありません。
精神を使いすぎると精神に障害が起きるのです。どんな臓器も、健康を保つには必ず休息がいるのです、神経も同じです。
学校で、与える授業の内容がその子に十分理解できていないのにすぐに次に移ったり、まだ理解力がついていないときに、それ以上のことを修めさせたりすると、精神がつかれて脳の発達が阻害され、それ以上を理解ができなくなってしまうものです。
一方、精神が疲れるのは、身体、つまり筋肉の運動、遊び、体操、野原の散歩などが不十分なとき、また栄養不良で起きるものです。そのような子には適当な運動をさせて、食事にも注意が要ります。
*筆者追記
現在ではスマートフォンやタブレット、AIの利用の普及によって、長時間の使用による健康への影響が懸念されています。この状況を止めることは非常に難しいので、技術的な新しいアイデアが望まれます。、
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