37.小児の病気中の心得

投稿日 : 2024.10.17


愛する小児が不幸にして病気になると、父母は悲しみ、恐れ、さながら気が狂ったようになるのは親子の情として咎めることではないのですが、このためにかえってその子が不幸になることがよくあります。

世の中には、八卦、祈祷、まじないなどを信じて医療を怠る人もあり、また見舞いに来た婦人たちが、喧しくくどくどとおしゃべりをして無用の迷いを起こすこともあります。この点も十分気をつけなくてはなりません。

小児が医者にかかるときには、小児を扱いなれた医者を選んで治療を受け、小児の年齢や病歴、日頃の癖、発病したときの状況、また病状について医師に詳しく話す必要があります。そして医師の指図に従ってしっかり看護することが最も重要です。

医者の言葉を信じることが必要です。みだりに医者を替えるのはかえってよくないことがあります。ですから、受診の最初に自分が確信できる医者を選ぶことが重要です。

小児の看病は非常に難しいもので、そのためには、まずその子を愛すること、そして厳しさ、頓智と忍耐と学識と経験が医者には必要です。

病後の成り行きはただただ看病をどのようにうまくできるかにかかっているといえるのです。