12.新生児や小児の体重や身長について
投稿日 : 2025.02.09
子供の体重を知ることは非常に重要です。
わが国では、残念ながら基準を示す統計表がまだ存在しないため、ここではヨーロッパ人のデータを基に、成長に伴う体重の増加について紹介します。
新生児の体重は最初、平均的に男子は3,150g、女子は3,000gで、出産後3~4日間で220g~330g減少します(これは胎便や小便、また乳がまだ十分に摂取できないためです)。
その後、体重は増加し、出生後10日で最初の体重に戻り、その後は毎日増え続けます。増加量は、最初の1ヶ月間で1日あたり27g、次の1ヶ月間で30g、その後は1ヶ月ごとに26g、26g、19g、16g、14g、12g、11g、9g、7g、そして12ヶ月目には6gとなります。
その結果、満1歳時の体重は9,100g~9,450gとなり、分娩時の体重の約3倍となります。
以下に、各月ごとの体重の目安を示します。
- 1ヶ月:4,000g
- 2ヶ月:4,700g
- 3ヶ月:5,350g
- 4ヶ月:5,950g
- 5ヶ月:6,500g
- 6ヶ月:7,000g
- 7ヶ月:7,450g
- 8ヶ月:7,850g
- 9ヶ月:8,200g
- 10ヶ月:8,500g
- 11ヶ月:8,750g
- 満1歳:9,000g
その後、体重は次第に増加し、思春期が始まる11歳頃には急激に増加します。
- 満2歳:11.34kg
- 満3歳:12.47kg
- 満4歳:14.23kg
- 満5歳:15.77kg
- 満6歳:17.24kg
- 満7歳:19.10kg
- 満8歳:20.76kg
- 満9歳:22.65kg
- 満10歳:24.52kg
- 満11歳:27.10kg
- 満12歳:29.82kg
- 満13歳:34.38kg
- 満14歳:38.67kg
- 満15歳:43.62kg
これらの体重は標準的な目安であり、すべての子供がこの通りになるわけではありません。特に、日本人の場合はこれより若干少ないことがあります。ただし、この表と比べて著しく体重が少ない場合、その子供の発育に問題がある可能性があり、何らかの病気が考えられます。
日本での標準体重表はまだ確立されていませんが、これまでの調査に基づく新生児の体重、身長、頭囲、胸囲はおおよそ以下の通りです。
- 体重:男子 2884g、女子 2797g
- 身長:男子 48.8cm、女子 48.1cm
- 頭囲:男子 32.61cm、女子 32.61cm
- 胸囲:男子 31.01cm、女子 31.01cm
欧米人の場合は、
- 体重:男子 3150g、女子 3000g
- 身長:男子 50cm、女子 49cm
- 頭囲:34~35cm
- 胸囲:33~35cm
このように、日本人の新生児は欧米人よりも体重が軽く、それに伴い他の身体的な測定値も小さい傾向にあります。また、6歳から15歳の学童の体重に関しては、学校衛生主事の三島氏による学校衛生調査の報告に基づくと、日本と欧米との間に以下の違いが見られます。(*省略)
このように、日本人は欧米人に比べて小柄であることは残念ですが、昔の日本人も大きかったことは事実です。運動に注意を払えば、成長を妨げるわけではありません。相撲取りも最初から大きかったわけではなく、体を鍛えたことで大きく、力も強くなったのです。
わが国でも体育をおろそかにすれば、将来的には「小さな国」になってしまうでしょう。しかし、最近では学校でも運動が重視され、体育会などの活動が少しずつ行われるようになったことは、非常に良いことです。
父母は子どもの身体と運動の重要性を忘れないようにしましょう。小児の体重測定は必要であり、歯が生え始める時期や離乳期、また病気の際などは体重が増えなかったり、減少することがあります。
目分量で体重を判断するのは不正確で、目視で判断できる段階ではすでに大きな問題が体内にあることが多いです。また、肥満に見えても、実際に計測してみると体重が減少している場合もあります。
健康な子どもも時々は体重を測定して、発育の様子を確認することが重要です。
新生児の体重は、生後7日間は毎日、決まった時刻に測定します。その後は8日ごと、7ヶ月以上の子どもには10日ごとに測定します。小児になると、10日ごとまたは2週間ごとに測定します。
ただし、体重が増えても、その子が必ずしも健康であるとは限りません。十分な体重を持っていても、病気を抱えている場合があります。
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