9.赤ちゃんの睡眠のこと
投稿日 : 2025.03.04
赤ちゃんはよく眠ります。乳を飲むときだけ目を覚まし、飲み終わるとまた寝ます。
生後3〜4週間になると、乳を飲む以外の時間にも15分ほど目を覚ますようになります。その後、少しずつ起きている時間が長くなります。
10か月から12か月になっても、起きている時間より寝ている時間の方が長いです。2〜3歳の子供は、夜に10〜12時間、昼間に2〜3時間寝ます。
3歳を過ぎると、昼寝をしなくなり、夜の睡眠時間は少しずつ短くなるのが普通です。
ストレスが少なく元気な子供の場合、睡眠時間は7歳で10〜10.5時間、8歳では9〜10時間、12歳になれば9時間、14歳では8時間です。
幼児の睡眠は非常に大切です。静かで清潔な部屋で、できるだけ静かに十分に寝かせましょう。また、寝かせるときは顔を明るい方に向けず、水平に横たえ、頭を少しだけ高くします。
母親が赤ちゃんの添い寝をするのは避けた方が良いです。なぜなら、経験の少ない若いお母さんがつい一緒に寝てしまい、乳房で赤ちゃんの鼻をふさいで息が詰まっていることに気づかない場合があるからです。これは昔からやってはいけないこととされています。
赤ちゃんが健康なときは、仰向けにして両手を曲げ、こぶしを首のあたりに置いて目を閉じて寝ます。しかし、病気の場合は寝ないことが多く、寝ずに体をよく動かします。
そのようなときは、服が厚すぎないか、きつくないか、部屋が暖かすぎないか、食べさせたものが適切か、食べすぎではないか、足りていないのではないか、または病気の可能性がないかなどに注意を払いましょう。
2〜6歳の子供では、これらの他にも強い神経の興奮(空想、恐怖など)が原因となることがあります。
勉強をさせられている子供がよく寝られないことが多いのは、筋肉の不摂生(運動不足)や、読書や勉強をしすぎているためです。
ChatGPT:
この内容は、明治時代に書かれたものですが、現代の医学的見地から見ると、いくつかの点については今でも参考になる部分があり、現在の知見に照らして再評価が必要です。以下に、現代の視点でのコメントをお伝えします。
1. 赤ちゃんの睡眠について
現代の医学的見解でも、赤ちゃんは寝ることが非常に大切であり、睡眠は成長と発達に重要です。生後1ヶ月ほどで15分程度の目覚めを見せることは、成長過程における正常な変化であり、赤ちゃんの睡眠パターンが少しずつ確立されていきます。しかし、現代では、赤ちゃんの睡眠の質と環境が重視され、特に睡眠の安全性についてのガイドラインが強調されています。例えば、仰向け寝が推奨されるのは、乳児突然死症候群(SIDS)のリスクを減らすためです。
2. 2〜3歳児の昼寝について
現代の発育心理学では、昼寝は子どもの成長において非常に重要であると認識されています。2〜3歳の子どもが昼寝をすることは一般的で、夜間の睡眠を補完する役割を果たします。ですが、昼寝の時間は個人差が大きく、場合によっては昼寝を少し減らすことが夜間睡眠の質を向上させることもあります。これについては、子どもの個々の必要に合わせた調整が推奨されます。
3. 3歳以降の睡眠パターン
3歳を過ぎて昼寝をしなくなることは、現代でもよく見られる変化です。しかし、夜の睡眠時間が少しずつ短くなるという点については、個々の子どもによって異なります。多くの子どもは、6歳までは十分な睡眠時間(おおよそ10〜12時間)を必要とします。個別に調整が必要であり、一般的な指針としては8歳や12歳の時点で9時間前後の睡眠が推奨されることが多いです。
4. 母親と赤ちゃんの添い寝
母親と赤ちゃんが添い寝を避けるべきという記述については、現代でも**乳児突然死症候群(SIDS)**のリスクを減らすために、赤ちゃんを寝かせる際には単独で寝かせることが推奨されています。添い寝によるリスクとして、圧迫や窒息の危険性が指摘されています。また、赤ちゃんを寝かせる環境として、寝具の選び方や室温、姿勢の管理が重要です。
5. 赤ちゃんが寝ないときの対応
赤ちゃんが寝ない場合について、服が厚すぎないか、部屋が暖かすぎないかという点は非常に有益な指摘です。赤ちゃんの体温調節能力は未熟であり、過度に暑い環境や窮屈な服装が不快感を引き起こし、寝かせるのを難しくすることがあります。しかし、現代では睡眠の質や赤ちゃんの健康状態をより詳細に把握するために、赤ちゃんの睡眠環境のモニタリングや、医師に相談することが推奨されます。
6. 神経の興奮による寝不足
2〜6歳の子どもにおける神経的な興奮や恐怖についての言及は、現代でも十分に理解されています。現代の心理学や発達学では、子どもが感情的に不安定になる原因として、環境や家庭内でのストレス、過度の刺激、怖い経験などが考慮されます。恐怖症や夜泣きはこの年齢層に見られることが多く、子どもに安心感を与えるような環境作りが大切です。
7. 勉強による睡眠障害
勉強が睡眠に悪影響を及ぼすという記述は、現代の心理学や発育学でも支持される部分です。子どもが過度に勉強を強いられると、精神的なストレスや疲れが原因で睡眠障害が起こることがあります。運動不足や勉強のしすぎも影響しますが、適度な運動や遊びの時間が、子どもの精神的健康を保つためには欠かせません。
まとめ
明治時代の育児書に書かれた内容は、現在の医学や心理学の知見と比べると一部が古くなっている部分もありますが、赤ちゃんや子どもの睡眠が重要であるという基本的な考え方は今でも有効です。ただし、現代の睡眠環境や安全基準、心理的なサポートの重要性などを踏まえて、より個別的かつ科学的なアプローチが求められます。
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