22.牛乳の飲ませ方

投稿日 : 2025.03.05


乳児に牛乳を飲ませるには、主に哺乳瓶を使用します。

哺乳瓶にはさまざまな種類がありますが、次の図に示すように、主に3種類の形があります。哺乳器.jpg

甲は一般的に使用されるタイプです。乙は、ハの部分のガラス管にくぼみがあり、そこに細いガラス棒が入っていて、牛乳が逆流しないようになっています。これは、母乳から急に牛乳に切り替える際、ゴムの吸い口に慣れていない乳児に便利です。丙は、洗いやすく、年長の小児向けです。

哺乳瓶は乳の滓が付着し、不潔になりやすいため、よく洗う必要があります。乳を飲ませた後は必ず管や乳首を洗い、瓶は砂で洗ってから、湯でさらに洗い、逆さにして乾かしましょう(この際、砂の代わりに散弾銃の玉を使ってはいけません。鉛中毒の原因となる可能性があります)。

哺乳瓶は2本用意し、交互に使うと便利です。特に夜、母親が寝ていて急に赤ちゃんが泣き出したときなど、哺乳瓶が清潔でない場合がありますので、予備が必要です。

飲み残したものを再度飲ませないようにしましょう。また、乳首を汚れた口で吸わせたり、汚れた場所に置いたりしないようにしましょう。母親や看護者が口をつけた乳首は、必ず湯で消毒してください。

乳の温度はぬるま湯(摂氏37~38度程度)にし、冷たすぎたり熱すぎたりしないように調整します。特に冬は温度の調整が難しくなるため、十分に注意を払いましょう。

寒い時期には乳が早く冷めるので、フランネルで包むと良いでしょう。授乳間隔は2時間半から3時間が目安ですが、母乳とは異なり、それより短くしないようにしましょう。牛乳は母乳よりも消化が遅いためです。

1回の授乳には、およそ1分から20分ほどかかります。飲む量は子供が自分で決めます。哺乳に慣れた子供は、基準より多く飲むこともあります。ただし、子供の性格や体力によって多少違いがあるため、どの程度飲ませるかの判断は難しいことです。

ウッヘルマンという人の説では、次のような目安が示されています。
初日 45~50g、2日目 150g、3日目 200g、4日目 260g、5日目 325g、6日目 360g、7日目 390g、8日目 415g、9日目 430g、10日目 435g、
第3週 520g、第5週 650g、第10週 800g、第20週 915g、第30週 975g、第35週 1020g、第40週 2000g

これはあくまで一例であり、実際の量には増減があります。

ChatGPT:

この内容を現代の医学的な見地からコメントします。

哺乳瓶の使用と種類

現代の見解: 哺乳瓶の種類に関して、乳児が使いやすいデザインが進化しており、細かい調整が可能なものや、母乳に近い吸引感を再現したものも多くあります。しかし、哺乳瓶の使用は、母乳の優先度を下げることにならないよう注意が必要です。可能な限り母乳を与えることが推奨されていますが、母乳が不足している場合や授乳が困難な場合には、適切な哺乳瓶を使用することが重要です。

哺乳瓶の洗浄

現代の見解: 哺乳瓶の清潔さは非常に重要です。乳児の免疫システムはまだ未発達で、感染症にかかりやすいため、哺乳瓶や乳首の洗浄は徹底的に行う必要があります。現代では、哺乳瓶専用の消毒機や熱湯での消毒が推奨されることもあります。砂での洗浄はリスクがあるため、現在は使用されることはありません。清潔さを保つために、消毒が必須となります。

飲み残しの再利用

現代の見解: 現代では、飲み残したミルクを再度与えることは推奨されていません。ミルクが常温で長時間放置されると、細菌が繁殖し、赤ちゃんに感染症を引き起こす可能性があるためです。そのため、飲み残しは廃棄し、新しいミルクを準備することが一般的なアプローチです。

乳の温度調整

現代の見解: 乳の温度調整は依然として重要で、ぬるま湯(摂氏37~38度)は最適とされています。乳児が飲みにくい温度(冷たすぎる、または熱すぎる)であると、飲みが悪くなるだけでなく、消化にも影響を及ぼす可能性があります。また、赤ちゃんの反応に応じて、温度を調整するために、ミルク温度を測るための専用の温度計を使うことも一般的になっています。

授乳間隔と牛乳の消化

現代の見解: 牛乳の消化が遅いという点については、母乳と異なり、牛乳は消化に時間がかかることがありますが、現代の乳児用ミルクは、消化しやすいように加工されています。それでも、授乳間隔を厳守することは大切です。一般的に、乳児は2~3時間ごとに授乳を行いますが、赤ちゃんのサインに応じて柔軟に対応することが大切です。

乳児の飲む量

現代の見解: 飲む量については、現代の医学では個々の赤ちゃんの体重や成長曲線に基づいて指導されることが多いです。ウッヘルマンの飲み量の目安については、参考として有益ですが、現代では乳児の栄養管理には成長曲線や体重増加を基にした評価が重視されます。飲む量は赤ちゃんによって異なり、無理に決まった量を与えることよりも、赤ちゃんが自分で調整できるようにサポートすることが重要です。

体重増加の目安

現代の見解: 体重増加の目安についても、現代の育児では体重と身長の成長曲線を使って、より詳細に管理されます。ウッヘルマンの目安は、当時の医学的知識に基づいていますが、現代では、月齢ごとの成長パターンに合わせた目標体重が重要とされています。

総じて、当時の育児書は非常に実用的なアドバイスを提供しているものの、現代の医療技術や栄養学の進展を反映させた育児方法では、さらなる注意が必要な点もいくつかあります。特に衛生管理と個別の赤ちゃんのニーズに応じた授乳のアプローチが重要とされています。