30.小児の病気について
投稿日 : 2025.03.05
小児の病気も、大人と同様にさまざまなものがあります。
ここでは、最も注意すべきものだけを述べます。
小児は病気にかかっても、どの部分が痛いのか、どのように手当てをすれば苦しみが軽減されるのかなどはわかりませんし、自己表現も十分にできません。ですから、父母や保護者は常に注意を怠らず、元気なときでも風呂で身体の様子を確認しましょう。
重篤な病気を見逃すこともありますので、以下の点に注意しましょう。
1)機嫌が悪いときは、身体に不快感を感じている可能性があります。
2)顔つきがいつもと違い、疲れて見える、痛がっている、何かに怯えている、非常に驚いている、ぼんやりしている、落ち込んでいる、または無表情であるなどの兆候は病気のサインです。
3)泣くことは教育の問題である場合もありますが、身体のどこかに痛みがある、嫌な感じがする、または空腹を訴えている可能性もあります。
4)言葉(声)が変わる、声がかれている、声が出ない場合は咽頭に異常があるかもしれません。また、意味不明な言葉を発する場合は脳の問題が考えられます。
5)静かに眠れない場合、身体に不具合があるか、腹部、胸部、または脳に異常がある可能性があります。
6)目が血走って涙を流すことがあります。斜視や近視になることもあります。健康な子どもの目は、通常、明るく光沢があります。
7)皮膚にも注意を払いましょう。皮膚が黄色くなる(黄疸)、貧血で蒼白になる、または紫色になる、腫れるといった症状は病気の兆候です。
8)口の中に白い苔や異常なできものができ、乳を飲むことができなくなることがあります。また、唇が紫色になることも病気の兆候です。
9)熱が出た場合、口の中や額、身体、手足も熱くなります。小児の体温は大人とほぼ同じで、37.5度以上で発熱と考えられます。
10)吐き気や下痢は、胃腸の病気や脳の病気の兆候です。吐いたものをよく観察し、不消化なものや異常なものがないか、便の色に変化がないか(青、赤、黒)、粘液や寄生虫がないかに注意しましょう。
11)呼吸の仕方にも注意しましょう。呼吸器の病気はさまざまで、病気によって症状も異なります。
12)咳は呼吸器の病気によって出ます。犬の吠えるような深い咳は、仮性クループやジフテリアで見られることがあります。強い咳に吸引音が伴う場合は百日咳が疑われます。
13)鼻は小児にとって非常に重要です。鼻が詰まると、乳を飲むことができなくなったり、呼吸ができなくなったりします。
14)耳の中から膿が出て腫れ物ができることもあります。
15)尿の量や色の変化にも注意しましょう。頻繁に尿が出る、または尿が出なくなる、色に異常がある場合は病気の兆候です。
16)泉門が高く張るのは脳の病気の兆候です。逆に、泉門が極端に窪んでいる場合は、体力の低下や衰弱の兆候かもしれません。
17)喉の状態も観察しましょう。喉が腫れていないか、白いものが付いていないか確認します。ジフテリアでは白い偽膜が見られます。
18)腋や股にかぶれができないように注意しましょう。
19)歩き方にも注意が必要です。股関節脱臼などの重い病気では、初期には少しびっこを引きながら歩き、徐々に症状が悪化することがあります。
ChatGPT:
この記述は、当時の医学的知識を反映しており、現代の医学と比較していくつかの点で異なる視点があります。以下、現代の医学的見地からのコメントを示します。
機嫌が悪いときの身体的な不快感の可能性: 機嫌の悪さやイライラは、痛みや不快感以外にも、環境の変化や感情的な要因が関与することがあります。現代医学では、発達心理学や環境要因を考慮して評価することが大切です。
顔つきや表情の変化: 顔つきの変化は、確かに病気の兆候として重要ですが、現代医学では、これらの兆候をさらに細かく検討するために、発達段階や感情の影響も考慮しながら判断します。
泣くことの原因: 泣くことは確かに身体的な不快感(痛み、空腹など)を示すことがありますが、現代医学では、泣き方の違いが感情的な表現や発達段階に関連することもあります。
声の変化: 声の変化が咽頭や脳に関連しているという指摘は現代医学でも有効ですが、現代では声帯に関する診断をより詳細に行うため、喉の状態や喉頭の異常を視覚的に評価する方法が進化しています。
静かに眠れない場合: 睡眠の問題は多くの原因が考えられます。身体的な不調のほか、睡眠環境や生活リズムの乱れも考慮すべきです。現代では、睡眠障害の原因を心理的要因と生理的要因の両方からアプローチしています。
目の異常: 目の異常(血走り、涙など)は眼科的な問題の兆候です。現代医学では、視力の問題や眼病の早期発見に重点を置き、視力検査が日常的に行われます。
皮膚の変化: 黄疸や貧血、紫色の皮膚は重要な症状ですが、現代医学では血液検査や皮膚の状態をより精密に検査し、診断を確立します。
口の中の異常: 口の中に白い苔や異常が現れるのは、現代医学では感染症や免疫系の問題が疑われます。例えば、口内炎やカンジダ症などが考えられます。
発熱の基準: 発熱は確かに身体の異常を示すサインですが、現代医学では37.5度以上が発熱とされていますが、発熱の原因を特定するためには細かな検査が必要です。
吐き気や下痢: 吐き気や下痢は消化器系の疾患や神経系の異常を示す場合がありますが、現代医学ではこれらの症状を胃腸炎、ウイルス感染、あるいはストレス反応といった多様な原因から診断します。
呼吸の異常: 呼吸の異常は気道や肺の問題を示唆します。現代医学では、喘息や肺炎など、さまざまな呼吸器疾患を迅速に診断し、治療します。
咳の種類による診断: 咳の音によって仮性クループや百日咳などを疑う点は有益ですが、現代医学では、診断には画像診断や菌の培養検査などが重要です。
鼻の詰まり: 鼻の詰まりは呼吸に影響を与えるため、早期に治療が必要です。現代医学では、鼻づまりの原因をアレルギー、風邪、扁桃炎など多角的に評価します。
耳の膿: 耳の感染症は中耳炎などを示唆しますが、現代医学では耳鼻科専門医による診察が推奨されます。
尿の異常: 尿の異常は泌尿器系や腎臓の問題を示す可能性があり、現代では尿検査を通じて早期の問題を発見します。
泉門の変化: 泉門の膨らみや沈みは脳の異常に関係する可能性がありますが、現代医学では神経学的な評価や画像診断(CTスキャンやMRI)を用います。
喉の状態の観察: 喉の腫れや白いものの付着は、ジフテリアなどを疑う点で有用ですが、現代では迅速に喉の検査や迅速抗原検査を行います。
腋や股のかぶれ: かぶれや皮膚炎は感染症やアレルギー反応が関与することがあり、現代では皮膚科での評価が進んでいます。
歩行の異常: 股関節脱臼や歩行障害は早期に診断して治療する必要があり、現代医学では理学療法や整形外科的評価が行われます。
まとめ
現代医学はこれらの症状に対してより精密で多角的なアプローチを行い、診断の精度を高めています。また、子どもに対するケアは医学の進歩とともに、予防、早期発見、迅速な治療に重点が置かれるようになっています。
アレルギーについての問答は次のページにあります。
続きを見る
コメント