34.伝染病
投稿日 : 2025.03.05
伝染病はたくさんありますが、いずれも隔離や消毒、予防が必要です。
特に、政府が厳重に監督している病気は9種類あります。赤痢、コレラ、腸チフス、ジフテリア、疱瘡、発疹チフス、猩紅熱、ペストです。どれも子供にも感染しますが、ここでは小児にもっとも罹りやすい麻疹、ジフテリア、百日咳、赤痢について簡単に説明します。
はしか(麻疹)
麻疹は、2歳から6歳以下の小児が最も多く罹る病気です。非常に感染力が強く、衣服や器具を介しても伝染します。しかし、一度罹ると二度と罹らない病気とされています。
最初の症状は風邪に似ていて、軽い咳、鼻水、鼻血、目の充血などが現れます。3~4日後、高熱が出て、顔や体に発疹が現れ、咳も激しくなります。その後、さらに3~4日が経過すると、熱が下がり、発疹も次第に消えていきます。経過が順調であれば、約10日で回復します。
ただし、この間に気管支カタルを引き起こすことがあり、時にはカタル性肺炎やその他の合併症を引き起こすこともあります。さらに、病後は体力が消耗しているため、さまざまな病気にかかりやすくなります。特に、肺炎がしばしば発生します。流行がひどくなければ、麻疹に罹ること自体は悪いことではありませんが、大流行時や虚弱な小児の場合には、できるだけ罹らないように注意するべきです。
病気中は医師にかかることが重要です。清潔で暖かな部屋(華氏68~9度)で静かに休ませ、牛乳や肉汁など消化の良いものを与え、肺炎やその他の合併症を防ぐようにしましょう。病後は、たとえ軽く済んだとしても、十分に栄養を補給し、体力を回復させることが必要です。
百日咳
百日咳も小児に多く見られる、咳で伝染する病気です。
重症の場合、1日で40~50回も咳が出ることがあり、小児は非常に苦しく、咳によって嘔吐、鼻血、脱腸、結膜出血などが引き起こされることがあります。
初期には普通の咳が見られますが、2~3週間後、この病気特有の引き込むような咳が続きます。その後、さらに4週間後には普通の咳に戻り、徐々に回復します。
麻疹と同様に、百日咳も体力を消耗しますので、消化の良い食べ物を与えて、栄養を補給することが大切です。
合併症としては、気管支炎、カタル性肺炎、脳炎などがあり、病気中に強風にさらされたり、雨の日に外出することは避けるべきです。ただし、晴れて暖かな日には外出しても問題ありません。
病後には、慢性気管支炎や肺結核などが発症しやすいため、十分に注意し、体力が回復するようにサポートしましょう。
ジフテリア
ジフテリアは、以前「馬痺風(のどぼうそ)」とも呼ばれていた病気で、感染力が非常に強い小児によく見られる病気です。
多くは発熱と喉の痛みがあり、喉や扁桃腺が腫れて白い膜が形成されます。しかし、場合によっては熱が出ないこともあり、小児が喉の痛みを訴えないこともあります。
現在はジフテリアに対するワクチンがあり、ほとんどの場合は治療可能ですが、注射が遅れると効果がなく、命に関わることがあります。この点は非常に重要で、もし小児が発熱、喉の痛み、咳を伴っている場合、必ず喉を検査しなければなりません。
病後には突然心臓麻痺を起こすことがあり、最悪の場合、命に関わります。回復後も栄養補給を行い、声の変化や麻痺などの症状が現れた場合は、すぐに医師の診察を受けましょう。
赤痢
赤痢も激しい伝染病で、初期症状としては熱が出て下痢をします。
その後、何度も下痢を繰り返し、最終的に白い粘液や血液が混じることがあります。
コレラや腸チフスと同様、赤痢は食べ物を介して感染する病気ですので、日頃からの予防が重要です。食べ物は十分に加熱して食べるようにしましょう。
すべての伝染病は肉眼では見えず、顕微鏡でしか見えない病原菌が原因です。赤痢やコレラ、腸チフスなどは飲食物から感染するため、必ず加熱処理をしてから食べましょう。
流行時には特に注意が必要です。また、患者の排泄物(便など)は、石炭酸水や石灰液で消毒する必要があります。
ジフテリア、発疹チフス、猩紅熱、疱瘡、ペストなどは空気や器具、直接接触によっても感染するため、患者を隔離し、衣服や病室の消毒を徹底することが求められます。
ChatGPT:
ここでは当時の医学的な知識に基づき、伝染病に関して非常に実用的なアドバイスを提供していますが、現代の医学的な観点から見ると、いくつかの点で進展があり、改善が可能な部分もあります。それぞれの病気について現代の医学的見解を説明します。
1. 麻疹(はしか)
麻疹は現在、ワクチンによって予防可能な病気です。1960年代以降、麻疹ワクチンの普及により、麻疹の発生率は大きく減少しました。現代では、麻疹にかかるリスクを減らすために、定期的な予防接種が推奨されています。また、麻疹は非常に感染力が高いため、感染拡大を防ぐためにも、免疫を持たない人々(特に乳幼児)と接触しないようにすることが重要です。発症後の治療については、合併症(特に肺炎)への注意が引き続き重要ですが、抗ウイルス薬は現時点では麻疹には有効ではありません。むしろ予防が最も効果的です。
2. 百日咳
百日咳も現在では予防可能な病気です。百日咳ワクチン(DPTワクチン)によって、感染者の数は大きく減少しています。ワクチンが広く普及していない時代においては、この病気は非常に危険でしたが、現在では予防接種が最も効果的な対策です。百日咳は、治療が難しいことがあり、特に乳児においては重症化することがあります。現代の治療法としては、抗生物質(特にマクロライド系薬)が用いられることがあります。
3. ジフテリア
ジフテリアは現在、ワクチンで予防可能な病気です。ジフテリアは、ワクチンが普及する前は命に関わることが多かった病気ですが、現在ではほとんど発生していません。ジフテリアに関する現代の治療は、抗毒素の投与と抗生物質の使用が主流です。ワクチンが普及していない場合、発症すると死亡率が高く、非常に重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、予防接種が不可欠です。
4. 赤痢
赤痢に関しては、現代医学においては、抗生物質で治療が可能です。ただし、予防の面では、特に衛生状態が良くない場所では食べ物や水が感染源となるため、衛生的な飲食物の取り扱いや手洗いが重要です。また、赤痢は病気の種類によっては細菌性、ウイルス性などがあり、細菌性赤痢に対しては適切な抗生物質治療が必要です。
伝染病全般について
伝染病に関するアドバイスの多くは現代にも通じますが、現代の技術により、隔離や消毒方法がさらに発展しています。特に、医療現場では、感染症予防のための標準的な感染管理手法(手洗い、マスク着用、病院内の清掃と消毒)が確立されています。現在では、ほとんどの伝染病に対して予防接種があり、感染症の拡大を防ぐための戦略として非常に効果的です。
また、発症前後の管理に関しても、当時の記載より進歩があり、現在ではより詳細な症状管理や合併症予防が行われています。
まとめ
当時の医学的知識と現代の医学的知識を比較すると、予防の観点では大きな進歩があります。ワクチンが普及していることで、多くの伝染病が予防可能となり、感染が広がる前に制御することができるようになっています。また、感染症管理や治療法も進化しており、早期の発見と治療が重視されています。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)についての問答は次のページにあります。
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