3-b モーペルテュイの原理の補足

投稿日 : 2021.06.20


モーペルテュイの原理から、地上の重力を受けながら落下する質量mの物体の軌跡わかる、高校で習うニュートンの運動方程式を導く処方を次の図で説明します。3c8f43d5e3b6f82a0c280a35935f4c4c58115ac6.jpg

空気の抵抗などがない理想的な場合には、物体の持つ全体のエネルギーEは、運動エネルギーと重力ポテンシャルmgyの和で表され、Eは一定の値です。(これはエネルギーが保存しているといいます)

Sの積分の中は運動エネルギーの二倍ですので、その一つ分をオレンジ色の矩形で囲んだように置き換えます。そして、カッコに囲まれた部分をfと考えて、次のようにオイラーの方程式にあてはめます。f6845986f88db79f785cf5d8f65e803236cefc0d.jpgその結果がオレンジ色で囲んだ方程式で、ニュートンの運動方程式がモーペルテュイの原理から導けることがわかります。

微分や偏微分の記号を説明もなく使っていますが、詳しいことはネットで色々ありますのでここでは省略しました。なお、数学の専門的な入門書では、小平邦彦博士の『解析入門』、岩波基礎数学選書(岩波書店)がユニークでお薦めです。