Se smrtí Alžběty II.(一つの時代が終わる)

投稿日 : 2022.09.19


9月10日 Se smrtí Alžběty II. končí jedna éra nejen v Británii
(エリザベス2世の死によって、英国だけでなく一つの時代が終わる)

エリザベス二世の死は、君主の長く並外れた人生と英国史の一時代を閉じただけでなく、戦後のすべての時代の象徴的な終わりを告げるものであった。しかも、第二次世界大戦後に確立された一般的なルールがいよいよ通用しなくなる時期にこの世を去ってしまった。

*エリザベス2世は、並外れた現実感覚を見せた。彼女は植民地の離脱には反対せず、Brexit後のイギリスが現在大きく依存している英連邦の創設を支持した。オーストラリア、カナダ、ニュージーランドを含む英連邦15カ国から君主として認められ続けているのも、彼女の人柄によるものだ。

エリザベス二世は、帝国の崩壊とイギリスの力の衰退だけでなく、自由奔放でリラックスした1960年代のポップカルチャーの到来による社会の変化にも対処しなければならなかった。

宮廷が開放され始めても、君主制という制度はもう用済みだと感じる人は多かった。セックス・ピストルズのパンク・ソングでジョニー・ロッテンが「女王は人間ではない」と叫んだのがその典型である。1980年代から1990年代にかけては、子供たちの結婚が破談になったり、国民に愛されたダイアナ妃が離婚後に交通事故で亡くなったりということもあった。

*戦後の世界秩序の崩壊が完了した時期に、エリザベス2世が亡くなったことは、ほとんど象徴的である。冷戦は1990年代初頭に東欧圏とソ連の崩壊で終結したかもしれないが、その時点でも戦後の世界秩序のルールは出来上がっていた。

ロンドンが支持するアメリカの一国主義の台頭により、国際社会や国連の役割は次第に弱体化していったが、イスラムテロの台頭により世界秩序が揺らぐことはなかった。ウラジーミル・プーチンが国連憲章を否定し、隣国に対して侵略的な戦争を仕掛けてきたのは、この時である。

*問題は、王位継承者であるチャールズ3世が、母親のような重みと尊敬を持ち、熟慮の上に成り立つかどうかである。彼の即位後、いくつかの国では、もはや英国王室の下には入らないという傾向が強まることは否定できない。